白魔地へ5

修羅 :火...  ? なんで火が... 

    天様…!

 

森羅 :ダメ!

 

人間 :神秘的な鏡だそうですね

    世界の秘密を映す

    それに、神仙達の長年の祭祀を受け、清い気で満ちている

 

修羅 :お前は...あの司祭という人間... 人間...たち。

    お前らが火をつけたのか?

    おのれ... よくもここがどこだと...  !

 

森羅 :あ!

    ダメ!

    入らないで!

 

夜の天:修!

 

修羅 :天様…

    天様!

    しっかりして下さい。天様!

 

森羅 :ああ…

    鏡を支える木が...焼け落ちていく...

    あれでは…

 

人間 :割れた!

 

人間 :鏡が砕けた!

 

人間男:ようやく...

    「まともな目」を持てるんだ

    鏡の欠片を集めろ!

 

夜の天:あ…ああ…

    あああああ

 

修羅 :天様!

 

夜の天:くぅっ

    私の、私の糸が...  ! 

    私の魂が...  ! 

    ああああ!

    う、あああ…!

 

修羅 :天様!

    天様

    何…

    どうしてですか…体が…

    て…天様…!

    いけません!あ… 

    ああ…

 

朝の天:なんと

    鏡に魂心を入れていたようだな

    夜の天はどうしてそんな無謀な事をしたのか

    理解しがたい

 

人間 :朝の天よ お目にかかります

 

修羅 :朝の...天...

    て、ん様…!

    朝の天よ...  ! 僕らの天をお助け下さい!

    朝の天は何でもお作りになれると聞きました!

    僕らの天が形を失って崩れてしまいました!助けてください。 どうか..!

 

朝の天:夜の天が連れていた神仙だね

    二人と聞いたが、もう一人は...

    ああ、そこにいるな

    お前たち二人はこれから私に仕えなさい

 

修羅 :僕らの夜の天を...  !

 

朝の天:夜の天は完全に消滅した

    見たところ魂心を鏡に込めていたようだが…鏡が割れ魂心も粉々に砕けたのだろう

    この世の彷徨う魂を入れる鏡だったな

    一度あそこに繋がった魂は完全に混じり合い鏡と一つになるのだ

    元には戻せない

    さあ、二人とも私と共においで。夜の天を作ることはできぬが、他のものは作れる

    望むなら教えてやろう

    花や木、鳥や獣

    人間も作りだせる

 

修羅 :…僕が仕える天は一人だけです

 

朝の天:....... そうか

    お前はどうする

 

森羅 :僕は…

 

 

修羅 :大きい欠片は... 全部持って行かれた

    あの人間共め...

    泥棒共め

    でも、細かい欠片が沢山残ってる

    ここにも... 夜の天の気が残ってるはずだ

    全部崩れたけど記憶の糸と時の糸もまだ残ってるから...

    しっかり集めたら天様をまた...

    また...

 

    …………お前は早く行け

    お前は朝の天に仕えると言ったじゃないか

 


 

<ふぃるる先生コメント>

鋭いものを素手で掴むと怪我をしやすいので気を付けましょう。

 

修正日:2023/09/29



コメント: 4
  • #4

    ネク (月曜日, 10 6月 2019 16:56)

    修羅様…
    「心の拠り所が無くなる気持ちは、知らない方がいい」って
    カホンちゃんと殿下のこと自分と重ねたりなどはしたのでしょうかしょうか!

  • #3

    喜田 (月曜日, 03 6月 2019 12:01)

    カホンさんと修羅様似た者同士っちゃ同士…

  • #2

    りんご (月曜日, 03 6月 2019 11:15)

    この2人がなんとなく陰と陽みたいなイメージだったのしっくりきた…

  • #1

    ネク (月曜日, 03 6月 2019 10:11)

    ここで修羅様と森羅の技術の違いが生まれてくるのかな
    思ったより随分と早い段階から道が別れてたんだなあと思いました