山神会5

カルセ:はっ!

 

???:嗚呼。もう気がついたのか?

    やはり、カルセ!

    体力だけはすごいな!

 

カルセ:ううくっ!

    私のメガネ…メガネを...!

 

???:ほら

 

カルセ:あ、ありがとうございます

 

???:今思っても勿体無いな

    雨和院に戻さないのになあ

 

[神龍 如礼]

 

カルセ:流、流下*!

    神竜流下お目にかかります!

 

*流下:神竜の尊称

 

流下 :気分はどうだ?

    疫病の気は私が追い出したが

 

カルセ:ええ...とても...すっきりしてます。

 

流下 :そうであろう!

    疫神など私の相手ではない!

 

カルセ:ありがとうございます、流下

 

流下 :よい、それより元気だったか?息子は大きくなった?

 

カルセ:何度も申し上げましたがアゲハは私の息子ではなく…

    アゲハ…!

 

流下 :何をそんなに急いでる

 

カルセ:アゲハが…!牛車に!山神会首長が...!

    早く行かないと。 私が!

 

流下 :何を言ってる? まず、座りなさい

 

カルセ:早く行かなければ!

    離して下さい、流…!

 

流下 :落ち着けったら落ち着け!

    むやみに飛び出して事が順調に行くのか

    私はこの為に来たのだから一度話してみなさい

    山神会首長を追いかけて何があったのだ

 


 

カリ :生前に雨和院出身だったのか?

 

アゲハ(疫神):制圧科を卒業した。

    青雉将軍!

 

カリ:俺は何をすればいい?

 

アゲハ(疫神):本来はスチョンに任せようとしていた事だ

    危険だが幽鬼であるお前には簡単な事だ。

    お前の素早い時鬼の体で、囮になってくれれば良い。

 

カウリ:ほう、我に餌になれと?

    聞いて呆れる

 

アゲハ(疫神):呆れてもするのです、

    マウンを解決できなければこの人間は永遠に離さぬ

 

カウリ:それで、俺が囮になったら?

 

アゲハ(疫神):私がマウンの後ろで疫神の力を発現させるつもりだ

 

カウリ:'制御'すると言ったのに、今度は発現させるだと?

 

アゲハ(疫神):この谷の人間に広めない程度に

    その為に人間の体が必要だったのだ

    疫神は放っておけば病気を広めようとするから、

    人間の体という檻に閉じ込めたのだ

    この力を武器に送るためにだ。

 

    だから時鬼よ、餌役を頼んだぞ!

 

カウリ:(くそッ、時鬼は虚空に浮かべぬ)

    (落ちて怪我をすることはないが−)

    (かなり不快だな)

    (この借りは必ず返してやる、疫神)

 

マウン:うん?お前は...…時鬼だな

    どうして時鬼がこの谷に足を踏み入れている

    疫病で死んだ幽鬼の魂心でも貪りに来たのか

    だが、この村に疫病の苦痛で死ぬ者はおらぬ

    この天神マウンが来たゆえ

 

カウリ:ふん、こんなやせ細った人間の魂心などいらぬ。

 

マウン:ならばここには何用で来たのかね

 

カウリ:通り道というだけの事

 

マウン:深く、暗い恨みだな

    お前の苦痛が余りに鮮明でこのマウンの目に見える程だ

 

カウリ:誠に、慈悲深い天神だな。

 

マウン:たとえお前が時鬼だとしても、

 

カウリ:くそっ…!

 

マウン:時鬼もまた人間の苦しみから生じたもの

    この天神マウンがお前の痛みを和らげてやろう

 

カウリ:必要ない-

 


 

<ふぃるる先生コメント>

閉じ込められましたㅠㅠ!

 

修正日:2023/09/05



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