解き解す3

アゲハ:うわあああっ!おい後後!いやこっち!

    うわああああ!

 

アロン:やれやれ…我々も色々な者を食べ、

    かなり力を付けたと思ったが…

    これ程の数の時鬼にも押されないなんて。

    私は生前から人を見る目だけは良かったんです!

    またここに来たという事は…

    私の提案を受け入れるとみて良ろしいですか。

 

アゲハ:提案?何の提案をされたんだ?

 

カリ :いきなり攻撃しておいて言う事じゃないな。

    今回来たのは別の用事ではあるが。

 

アゲハ:ああ何を提案をされたんだよ!

 

カリ :放して下さい、彼らの首領になって欲しいと言われました。

 

アゲハ:しゅ〜りょ〜だと~?

 

アロン:別の用事ならば何をしにいらしたのでしょう?

    こんなに遠くまで。

 

カリ :人形師に会わねばならぬ

 

アロン:まあ、人形師でしたら少し難しいと思います。

 

カリ :それはどういう意味だ?

 

アロン:私共がこの人形師谷近くで大手を振るって歩いてるのが、

    何を意味するでしょう?

    我々もずっと息を殺して生きていくわけにはいかない

    人形師谷はもうあのドジな人形師のものではない

    我ら時鬼のものです。

    カウリ、貴方のものにできます。

    人形師を探してるなんて、どうゆう事ですか?

    この人間も手に入れられたし、

    もうその人間の子の体にも、雨話院にも用はないのでは?

 

アゲハ:ああ...それが、俺が外に出たのは一時的で、

    一、二夜程寝たら俺の体にかかった呪術が戻るから?

    すると為す術もなく雨和院に連れてかれんだ、俺は。

    あいつの力ではどうしようもないだろう。

 

アロン:あら、ご親切に、失礼ですがお名前は?

 

アゲハ:アゲハだ、そちらは?

 

アロン:アロンよ

 

アゲハ:時鬼は皆あいつの様に話が通じないかと思ったが、

    おたくは対話が出来るんだな

    気楽に話してよ、おたくも古い幽鬼の様だが

    うっ!

 

アロン:あまり馴れ馴れしくしない方がいいわよ、アゲハ。

    貴方の側にカウリさえ居なかったら...

    ここの全ての時鬼が貴方に襲い掛かったはず

    もちろん私もそう。

    話しは今のようにしましょう

    これ位の距離感は必要です。

 

カリ :わかったのならこちらへどうぞ、先生。

    人形師がいそうな場所がどこかも分からぬのか?

 

アロン:場所は分かってますが私共だけでは近づけません。

    貴方なら可能かもしれないですね。

 

カリ :それで、場所は?

 

アロン:カウリ。いくら貴方でも理由も知らずに助ける事は出来ませんね。

    ‘別の用事’と言いましたか。その人間の体は異常がないように見えますが。

    人形師を探す理由を教えて頂ければ、このアロンが是非ともお手伝い致します。

 

カリ :俺は今まで以上に力が必要なのだ

    俺の敵が誰か分かった

    あの人形師は我の敵と関連がある

    俺はそれを突き止めなければ

    俺の勢力になると言ったか

    俺を首領にするつもりならば、その敵は貴様の敵になるだろう

 

アロン:ということは…

 

カリ :そうだ、貴様の言ったように俺は勢力が必要になる。

    今すぐにではないが。

    我はまだ雨和院に用がある-

 

アゲハ:うああああ

 

カリ :先生…?

 


 

<ふぃるる先生コメント>

アロンの手の数が増えました〜!それなりのアップグレードです ふふふ

 

修正日:2023/09/20



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