白い夜3

ナリ :な…なんなの、これは...?

 

???:この子は正常な魂心があるのだ!

    諦めた方が良いぞ!

 

天神:くぅ-!あああああっ‼︎

    くふううっ、ううっ。。。

    気を集めて漬けた鬼酒だな...それもかなり古い...

    必ず、天の命を成し遂げる、再びお前を訪ねよう!

    天の意に沿う準備を...しておくのだ!

 

ナリ :あ…ありがとうございます...

    ところで...誰ですか... ?

 

祖上神:誰と言ったら君の先祖様だよ、 この馬鹿者めが!

    誰が妹だって?

    天神に嘘をついてはいかん

    次からはそんな事はやめなさい

    天神を追い払う事はわしも二度は出来ぬ

    百年漬けた鬼酒もいくらも残っておらん

 

ナリ :あっひゃぁ!

 

祖上申:さあ、これで全部使った。

    このままでは妹はどのみち弱く生きる事はできない

    神に従うのが正しいのだ

    やれやれ、気の毒な

 


 

アゲハ:...........

 

ナリ :パパとママは…その日何も聞こえなかったって

    私の話を聞いて雨和院の人を呼んで何か聞いて…

    それでここに来る事になったの

    私は青銅鏡眼もないのに何故そんなものを見たんだろう?.

    夢かと思ったけど翌日まで頭から酒の臭いがしていた

 

アゲハ:その幽鬼は力が強くて自分の姿を現わせたんだろう

    その酒をかけた幽鬼は...

    天神を追い払ったのを見るとかなり古い祖上神のようだ

 

ナリ :そう?じゃあ本当に夢じゃなかったんだ。

 

アゲハ:……

 

ナリ :ウリは私より体が弱いの

    自分の魂心がないからなんだって。

    ここの教授達が出来る事は、可能な限り魂心なしで暮らせるようにするくらい

    いつかその神はまた戻って来るって

 

アゲハ:天神が腕が吹き飛ぶほど打撃を受けたら、

    回復するのに10年はかかるはずだが?

 

ナリ :うん、教授達もそう言ってた。なのに、こんなに早く…

    その日もウリは熱が出て苦しがった。今と同じ様に。

    教授達は神を阻む事は出来ないって。

    祖上神のそのおばさんももう防げないと言った。

    どうしよう、アゲハさん。

    あの神がウリを連れて行ったらどうしよう

    アゲハさん。

    アゲハさんは...何か分からないけど強い力を持ってるじゃない。

    アゲハさんの力で何とかならないかな。

 

アゲハ:神というは… すごく見えても大した事はない。

    自分の力を使い果たしてしまうと天に帰るんだ。

 

ナリ :うん?

 

アゲハ:背中に花が咲き、肌が夜のように暗く青い神だっけ?

    ちょうど大同祭のために天神の本が沢山ある。

 

    見つけた、天神ハンヤ !

 

    天の使い…

    天の仕事を成し遂げる度に背中に花が咲く...

    ウリを連れて行こうとするのも天のお使いか?

    まあ、俺らの知った事じゃない。

    夜にだけ姿を現し昼のように眩い光を放つ。

    この神じゃないか?

 

    今夜大洞祭で俺が神舞を踊るじゃん。神を俺に憑依させる踊りだよ!

    何神を呼ぶかは俺の自由だから、この神を呼ぼう!

    俺がこの神を憑依させて力を使い果たせば天に帰るだろ。

    そしたらウリを連れて行かれる心配もしなくて済む!

 

ナリ :そんなこと...できるの?

 

アゲハ:学生の時俺が呼んだ将軍神はそれで帰ったぞ!

    さあ、儀式に使う武具を取りに行こう!

 

アーチ:〈君は危険は避けるべきという考え自体をしない〉

 

アゲハ:(いや何、ハンヤは悪神じゃないし)

    (そんなに危険でもないから...)

    (それにウリの命までかかってるじゃないか)

    (この位平気だろう)

 


 

<ふぃるる先生コメント>

 寒さに気をつけて幸せな一週間にしてください!

 

修正日:2023/09/22



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