蜘蛛の檻21

カホン:(こんな、くそ…)

    (体が動かない)

    (指一つ動かせない)

 

3門将:将…軍…避けてください!

 

カホン:動けません、3門将...

 

3門将:将軍!

 

カホン:くそ、あいつめ…

    俺達を完全に持て遊んでる...!

    (俺の頭にも糸があると言ったな)

    (記憶の糸を操作されているんだ)

    (糸を通じ入ってくるあの者の記憶通りに体が動くのだ)

    (つまりは気の問題だ)

    (封印の一族は幽鬼と共に生きてきたから全員気が強い)

    (たとえ俺が青銅鏡眼でなくとも...)

 

3門将:将軍!

 

カホン:(気だけは封印の一族のものだ!)

 

 

 

修羅 :ほお、我の糸をつけても自在に動いたか

    ならば...

 

 

 

カホン:3門将!

    3門将が封印の一族でなくても、

    青銅鏡眼を持っているので気は強いはず!

    打ち勝てます!一縷の糸に弄ばれないでください!

    3門将!

 

3門将:クフウウウウク…

 

カホン:そうです、耐えて下さい、3門将!

 

3門将:クフウク... ウウク、

    フゥゥクッ、フクッ、将軍…将軍!

 

カホン:3門将…?

 

3門将:クウフウク...!

    将軍の、後に、無数の糸が-!

 

カホン:(これは、また、体が... !)

 

3門将:将…!

    ああ-!

 

 

 

殿下 :ホン…?

 

修羅 :神竜到来、我を人間と同じと思ったか

 

殿下 :ゴ..フクッ...

 

修羅 :腕が切れたら記憶の糸を使えないと思ったか?

    貴様は随分と長く人間のように過ごした。

 

カホン:…下… 殿…下…

    殿…下…クフッ、ウク

 

修羅 :鏡泥棒の一族でなくとも、違う出会いをしたはず

 

カホン:ぁぁ---

 

修羅 :神竜とは......実に不思議なものだ。

    人間や動物のように体が貫かれる程度では死なない。

    今神源に連れて行き小龍らの治療を受ければ助かるかもしれぬ

    だが、お前はあの神竜を助ける事が出来ない

    ここでこのように死なねばならない

    お前と神龍の死によって到来はその歴史に幕を下ろす

    飛散で凄絶にこの世を去るのだ

    歴史が…

    貴様の四肢をバラバラに引き裂き、

    その血を四神の天地にばら撒くだろう

    そうする事で人間は知ることになるのだ、

    鏡泥棒を受け入れればどうなるのか。

 

ゴンガ:ハハハハハ ハハッ、ハ、

    ざまあ見ろ、ハハハハハ

 


 

<ふぃるる先生コメント>

表現方法をかなり悩んだ回でした。どうやって伝えるのが良いか…

来週で蜘蛛の檻最後の話しでお会いしましょう 

 

修正日:2023/09/07



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