西方山虎5

[第3神源入口 双子の人魚の門]

 

カリ :(...一人では絶対に開けられない門だ)

    (呪術が沢山かかっているのは分かるが...)

    (魂の気配が感じられない

 

    ああ…やっと来たか

 


 

カルセ:首長様!ここにおられましたか!

 

虎首長:…カルセ先生

 

カルセ:一体、一体雨和院に何を持ち込んだのですか!

    学生たちが意識を失って目覚めません!

    顔に赤い斑点が出て血管が青くなりました!

    これは…

 

虎首長:疫病でしょう

    私の妻ホヨンは、疫病で死にました

 

カルセ:そんなはず…山神会に疫病が流行ったという話しなんて...!

 

虎首長:大きく広がらなかったのです

    病気が広がる前にホヨンが疫神を捕まえたのです

    捕まえたが…

    疫神がホヨンに全ての力を残し消滅してしまいました

    そしてホヨンは疫病で...そのまま死んで疫神となった

 

カルセ:それなら...当然疫神を浄化すべきです

    何故夫人を雨和院に連れて来たのですか

 

虎首長:私は、力を借りるためです

 

カルセ:アゲハ?顔が…

    アゲハ!

    くっ…これは…アゲハに...疫神を憑依させたんですか?!

    一体なぜアゲハに...ううっ…

 

虎首長:巨大な器が必要だったからだ

    疫神を取込んでも耐えうる器は簡単には見つからない.

    優秀な対話者が集まる雨和院なら見つけだせると思っていたが、狙い通りだ

 

    アゲハ

    おそらくこの者をおいて疫神の力に耐えうる人間はいない。

 

カルセ:疫神を人間に憑依させて...何をするつもりですか

 

虎首長:時間が欲しいのです

    神というのは力を使い果たしたら天に帰る存在です

    しかし留まる場所があれば帰らないでいられるので、

    人間は仕えたい神の祠堂を建てます

 

    だが疫神のための祠堂を建てる方法などありはしない

    だから対話者の体に捕獲する他なかった

    アゲハ殿が疫神...私の妻ホヨンの祠堂になってくれるでしょう

 

カルセ:首長...様

    道義...を...忘れ...たのですね。

 

虎首長:君には理解出来ない

 

カルセ:あ…だ、駄目だ…

 


 

ササ(修羅):ようこそ、カウリ

    それで…

    学校は楽しいみたいだな、そんなに熱心に通ってる所を見ると

 

カリ :呼んだということは話があるのだろう?

    貴様と世間話をするつもりはないさっさと本題を言ったらどうだ

 

ササ(修羅) :ははは…

    やはり社会性はない奴だな

    話があるというより、聞きたい事があって呼んだのだ

    貴様の手について…話すことがあるんじゃないかね

 


 

<ふぃるる先生コメント>

今週もありがとうございます。楽しく健康な週になりますように!

 

修正日:2023/09/03



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