アゲハ:糸を…?
何ふざけた事を!
黙ってじっとしてろ、今から縫合するから...
カウリ:いえ
もう幽鬼の治療に糸を使うのはやめないといけません
すでに魂に穴が沢山あいている
記憶がはっきりしないのは糸を何度も抜いた影響です
先生が馬鹿なせいでもありますが
アゲハ:これはマジだ!
お前そいつはかなり深刻だ
放っとけば死ぬ
お前はとっくに死んでるが意味はわかるだろ?
バラバラに飛散して
完全に消滅する
カウリ:深刻なのは先生も同じです
先生は俺を治したという事実だけ知っていて、あの時の記憶はないと思います。
そうやって無くした事すら気がつかない記憶がどれほどあるか
魂に開いた穴から記憶が漏れ続けてるのに気づかず、
そうしてるうちに、壊れるのはあっという間です
アゲハ:…俺の服、
なんで片方開けてるかわかるか?
カウリ:服ですか?
アゲハ:蹴りやすいように開けてるんだ!
カウリ:何を…!
アゲハ:ああ、俺はともかく、見ない間にお前まで馬鹿になったのか?
どのみちお前が消えれば俺も終わるし、俺が消えたらお前も終わりなんだよ
お前が可哀想で糸をやるとでも思ってんのか?
俺らは同じ船に乗った、戦友みたいなもんなんだ
お前がしっかりしてりゃ俺が生きられるからやるんだ
だから、
二度と俺の為だからって似合わない事をぬかすな
深刻な事だからどうなんだ
お前も、俺も。もっと大事なものをかけてここにいるんだろ
俺はお前を待ち、お前は約束を守りに来た。
お前はすぐに治るよ
もっと強くなるかもしれない
さあ…
今後の計画を話そう
ジンス:……
だから二人で会うのを見守れと言ったんですね
虎首長:君は「雨和院」でしょう
どう思いますか
自ら時鬼に糸を与える対話者について
ジンス:…俺もアゲハに命を助けられた人間です
アゲハは... 人と幽鬼を区別せず手を差し出す
そうですね。 時鬼を助けたのも今思うと当然ですね
虎首長:君の言う通りそれは善意です
相手を選ばないからこそ純粋なものなのではないですか
時鬼でさえもその心を感じ取るようですね
ジンス:アゲハ
アゲハ:あれ? 首長様と…
ジン…ス…
(ジンス?)
ジンス?! お前が何でここに... !
ちょっと待て!
この幽鬼が何をしてる奴かって言うと... !
ジンス:時鬼だって分かってるよ。一緒に来たんだ。
アゲハ:え?どうゆう事?
[第3神源入口]
カルセ:(アゲハなら... きっとここを抜けたはずだ)
(妖鈴の泉。アゲハがよく知る所でもあるし、とても広い所だ)
(雨和院が気づいて捜索を始めても簡単には見つからないだろう)
(でも... 眠る時はどこで寝るのか、)
(食事はちゃんとしているのか)
(目の届かないとこにいるから守ってやる事も出来ない)
(同じ戦いの準備をしているから尚更不安だよ)
(お前は一体、)
(どこで何をしているのか...)
アゲハ:カルセ?
カルセ:アゲハ!
アゲハ:何でここに...
まあ、ここで会えて良かったけど
カルセ:お前こそどうやって… いや、なぜ戻ってきた!
見つかったらまた... !
……どうした?
あ
アゲハ:こんな事だろうと思った
手があんななのに他が無事なわけがない。
完全に怪我人じゃないか。何か知らないけど危険な事はもうするな
今度は本当にケリをつけてやるから
雨和院も、白魔地も!
さあ! 話す事が沢山ある、探し物もあるし!
見つかる前にまずカルセの部屋に行こう!
カルセ:(…でもなアゲハ、)
私はもう...。
<ふぃるる先生コメント>
何事だろうカルセ
修正日:2023/09/30
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