4部前期特別編|視線の家


これはツイッターの2018年のエイプリルフール企画で読者参加型の多数決方式で話を決定していくというものでした。話はカホン幼少期のものになります。

(どの結末になっても本編では生きているカホンの話につながるようになっているらしいです)

後日先生もブログのほうでまとめるとのことことでしたがどうやら忘れられてるようです

 

 

この話専用のアカウントはこちらになります。

投票結果なども一緒にのっています。

https://twitter.com/hrllll0401

 

※画像の使用にあたってはツイッターで同時に投稿されたもので翻訳を載せる際にふぃるる先生に許可を頂いております。


000

 

(どうしましょう、あの子は…。)

('青銅鏡眼'なしに生まれてくるとは。)

(あの子がこの封印の山で堪えられるでしょうか。)

(幽鬼達が悪さをしたがってます。)

(青銅鏡眼がなくて、 彼らを見れないから、ますます調子に乗って…。)

 

 

 

(方法が全くないのですか?)

(…)

(…)

(昔に聞いた話で定かではないが…何、聞いたところによると

その家。

その家に住んでいた者が。銅製鏡の破片を持ってたらしい。その破片を探せば…)


001

 

カホン:

気味が悪い渓谷だな。 夜のように暗くて。

ここには足も踏み入れたくなかったのに…うしろからまた笑い声が聞こえる気がする。早く探して帰ろう。

 

2のドアを開けてみた。


002

 

思ったより綺麗な部屋だ。 確か人が住まなくなって長いと聞いたが...

破れた絵が気になるけど。

 

何から詳しく調べようか?

 

本を開いてみた。 なんとなく良く見る話の本だ。 青銅鏡眼の起源について書いてある。

<本の内容>

 

むかしむかし、目玉なく生まれた人間がいた、

そのために群れから離れて、満足に暮らせなかった。

その時人間の前に慈悲深い神が現れ、

自身を賞賛する祭祀に使われた青銅製の鏡を壊してその破片を目玉のない人間の目にはめ込んだそれで世の中を見せようとした。

しかし、青銅鏡は世界を見るに止まらなかった。 

普通の人間達には見れないものまで写しだしたのだ。

これが青銅鏡眼の起源である。

あ、本の間から紙切れが出てきた。壁にかかっている絵の一部みたいだ。


003

 

敗れた紙切れをつなげてみた。何の絵かまだ分からない。

 

今度はどこを調べようか?

壺の中にはマッチが入ってる。 この火で部屋を照らせそうだ。

 

ガチャン!

 

誰か触ったような気がして驚いて壷を落とした。

 

壷の中では見つけられなかった小さい鍵のようなものがある。


 火を灯した! 絵が少し見えるようだ。 

暗い時は見えなかった何かが隅に見える。

 

端のあれは何だ?

また絵の切れ端だ。

だが今部屋にあるのとは枠色が違う。

おそらく他の絵の切れ端のようだ。

 

他の部屋に行けばこの切れ端に合う絵があるかも...

 

錠の掛かった引き出しの中には古い本が入っていた。

日記帳みたいだ。

日記帳を調べた。

ーーー

 

…月…日

これが本当にその破片だろうか。 その男の話を信じていいのか?

その男は、なぜ突然俺にこんな事を託したのだ。 俺が封印の山に入りたがったからか?

 

…月…日

どうやらこの破片は本物のようだ。 俺は幽鬼は見えないが、分かる。

これが発する気は普通じゃない。 触ると氷のように冷たい気が感じられる。 祭祀に使う鏡のようだ。 これが鬼を呼んでいるのだろうか。

 

…月…日

伝説によれば、この破片は目玉のない人間の目にはめたと言っていた...ただの昔話だ。 馬鹿げてる。

 

…月…日

くそッ、この破片が手に入れた日から、しきりにおかしな事がある。 見えない誰かが毎日攻撃してくる。

昨日は屋根から包丁が落ちて俺の足のすぐ隣に落ちた。 このままでは死んでしまう。

 

全部投げ捨てて逃げようか。でなければ一生の願いを成し遂げるチャンスを試してみるか。

 

---

 

記録はそこまでだった。 

 

あ。日記裏で絵の切れ端を見つけた。


004

取り出した絵をつなげ合わせたら右を指す人の上半身が見える。

 

日記内容を見るとここの住人が本当に伝説に出ている銅製の鏡の破片を持っていたかもしれない。

 

部屋を調べてみるか、 他の部屋に移動しようか。

 

ーー

右側の大きな箪笥を開いた。

棚にはようやく絵の欠片が入っていた。 これで絵を完成できる。

 

何故だろう、気分が悪い。

ひそひそと話し声が聞こえるようで、バンッと引き出しを閉めた。

 


005

 

絵が完成した!

お?絵をよく見るとあの絵、目の部分に焦げたような跡がある。


この部屋で他に探す所はないようだ。

絵の人が右側を指しているのはなぜだろうか。

さてどこに行こうか?

 

-

3番の部屋に行ってみよう。


006

 

う…隣の部屋と違い荒れ果てた部屋だ。

荒れ果ててるという他に、この部屋で気になる点がある。

 

ーー

どこかで見たような…? そういえばこの部屋、壊れたり破れたりめちゃくちゃだが、

今迄居た部屋と構造が全く対称だ。

だったらあの半分ぐらい開いた引き出しに破れた絵がもう一つあるかも知れない。

何もないじゃないか...

 

おかしい。

空気が抜けるような声がしきりに聞こえる。 ぐっと...誰かが笑いでもこらえているような... 。

 

(バンッ!)

気持ち悪くて引き出しを強く閉めた。

「はぁっ、はぁ、はぁ…」

変に胸がドキドキする。 気になる所だけ早く探して出て行こう。

大丈夫、怖くない。幽鬼は見れないが俺だって封印の一族だ。

襲いかかってきたとしても勝てる。 

そして、その鏡の破片というのを見つけたら、俺も...!

 

ーー

空いた所にさっき探した絵の切れ端を貼ってみた。


007

 

やはりこの絵の切れ端だった。 だが部屋がかなり暗くてよく見えない。

うーん、この部屋、隣の部屋と対称だった... 。

 

うっ... 

段々体が動きにくくなる。 ここに長居できない。

 

※カホンに鬼たちがついたので、投票時間が半分に短縮されます。

めちゃめちゃになった箪笥の破片を探してみた。

ここでも古い日記帳のようなものが出てきた。

 

..月...日.

兄は昔から封印の山に入りたかった。

謎の男におかしな鉄くずのようなものを貰ってからというもの、この破片が鍵になると言いながら一日中その破片だけを覗いている。

 

..月..日.

どうやらその破片が何かしら力があったようだ。

幽鬼を引き寄せるとか... 幽鬼がその中に入っているのか... 兄がその破片を得た日から家の雰囲気が荒々しいことこの上ない。あんなもの、捨ててしまえば良いのに。

---

中に焦げたページがある。

 

何だ? その後は何もない空のページだ。

 

しかし、絵の切れ端は見つけた。 ここにあったのか。


008

 

絵の切れ端をすべて合わせたが、暗くて見えない。 どうする?

 

段々体が動かしにくくなる。 ここに長居できない。

 

ひっくり返った机を調べてみたら蝋燭が出てきた。

さっき隣の部屋で見つけたマッチで部屋を照らせそうだ。


009

 

なんだ、この絵...絵じゃなくて只の白紙だった。

 

………

 

え?

 

部屋の中が明るくなって見えなかった所が見える

 

絵に黒いシミのようなものがある。

 

いや.... シミが次第にできている...?

 

「!!!!!」

 

※カホンは速やかな判断をしなければなりません。

あ、あれは何だ! 

 

ううっ、体が、重くて... 外に逃げられない...!

 

さっき見た、一番端の部屋に…!



010

 

???「くそッ、くそッ…弟め...!俺の破片を偽物とすり替えていた...!」

   「それがなければ! 俺の一世一代の願いが…!」

   「青銅鏡眼を持てるようになったかもしれないのに...!」

バンッ!

辛うじて1番端の部屋に入って門を閉めた!

 

 

ドンドンドンドンドンドン!

絵から飛び出してきたその正体の分からない者は、門を乱暴に叩き叫ぶ。

 

 

???「開けろ、開けやがれ!お前だろう。 弟め...俺の破片を返せ!俺の青銅鏡...!」

1番の部屋は台所のようだ

 

 

 

バン!!!!

 

扉を壊すように強く打つ声が聞こえる。

三度程さらにあんな風に叩けば門が開いてしまいそうだ。

どうしよう?

(隣の扉はいくら押しても引いても開かない...

 

 

バンッ!!!!!

 

二度程あんな風に叩けば門が開いてしまいそうだ。

どうしよう?

(釜には水がいっぱい入っている...)

 

 

バンッ!

 

もう一度程あんな風にあんな風に叩けば、門がが開いてしまいそうだ。

どうしよう?

薪を見たらアイデアが浮かんだ!

 

変に体が重いし、もうこの考えに頼るしかない...

中でマッチを取り出して薪に火をつけた。

---。

 

長いこと使われていないその家の上に、かまどの火の煙が濛濛と登っている。

 

封印の一族の村でもはっきり見えるほど...

見えない何かがますます体を押さえ付けるようだ。

 

もう何かする力もない。

ますます意識が薄れて行く。

もう一回バンッという音が聞こえて来たら...

 

 

バンッ!!!!

おばさん「まあ、なんてこと ホン!ここに居たのね!」

 

カホン 「おばさん...」

 

おばさん「一人で行くなと言ったのに、この子は!突然消えてどれだけ心配したか...」

 

カホン 「…ごめんなさい…」

 

おばさん「雑鬼という雑鬼を背中に沢山つけて! さっと喰われたらどうしようかと コラッ!」

 

 

 カホン 「でも....」

 

おばさん「無事で良かった。 ふう〜〜。本当に良かった。」

    「その絵の魔物は大人たちが捕らえたから、心配いらないよ。 一人でがんばったね」

    「うまく火を起こす事を考えたね。 誰も住んでない家から煙が上がってとても驚いた」

    「一体何故その家に行ったの?それも一人で。」

 

カホン 「"ごめんなさい…もうこんなことしません」

本当にそうだ。

 

青銅鏡眼があっても、その魔物や、雑鬼たちに敵わなかっただろう。

 

目が問題ではなかった。

 

力の強い…大人になりたい。 強くそうなりたいと思った。

 

 

<視線の家 終わり>



コメント: 3
  • #3

    ネク (日曜日, 08 4月 2018 08:57)

    ところどころ見えにくい画像があると思いますが
    これはツイッター用だと思うのですが
    最初は白い背景でカホンや引き出しの中身が見えていてクリックすると透過された画像になり幽鬼達が浮かび上がる仕掛けになっていました。
    こちらのホームページの使用でクリックすると幽鬼がないバージョンが見えています。

    あとわかるだろうけど後で修正
    「オーラ→気」

  • #2

    はむら (日曜日, 08 4月 2018 08:23)

    リアルタイムで参加出来なかったので絵と一緒に訳も見れて本当に助かりました!ありがとうございます!
    カホンちゃんが可愛い(*´ω`*)

  • #1

    ネク (日曜日, 08 4月 2018 00:07)

    ツイッターでリアルタイム翻訳したものです
    ブログにも載せられると聞いているのでそれを見てからとも思ってましたが、いつになるかわからないのでのせちゃいます

    よってまださほど精査していないので間違いはあるかもしれません