白い夜1

神が来る夜は

 

歩くたびに太陽のような光が弾ける

 

目が眩む程真っ白な夜

 


 

[雨和大同祭(デドンジェ)]

 

[1年に一度雨和院で行われる大きい祭事だ]

[3日間供物を捧げ神と幽鬼達に学生の健康を祈願する]

[皆でに祭祀の供物を分け合い儀式を見物する祭事である]

 

アゲハ:まったく、人が酷い目にあったら休めと言われそうなもんなのに、どうしてもやらせるんだな

 

カルセ:どうせ授業もなくて暇じゃないか。

 

アゲハ:…そうだけどさー

 


 

ササ :カリ!

    また故郷行ったって! お父さんは大丈夫?

 

カリ:もう大丈夫だ。

    (そうゆう話にしたのだな)

 

ササ :そうなの? よかった

 

ホソ :大同祭開始前に戻れて良かった! 逃したらもったいない。

    すごく大きい行事だから近くの住民達も‘許諾’を受けて見物するらしい!

 

女生徒:カリー!

    ちょっとこっち来て!

    酌平堂の双子が君を探してるよ?

 


 

カリ :どうした。 先生にまた何かしたのか?

 

ナリ :いや、今回は極めて個人的な用事で...へへ。

    う~ん、貴方達青銅鏡眼を持つ子達は時の糸が見えるじゃない。でしょ?

 

カリ :そうだな。

 

ナリ :本来人の体の中にある糸は見えないっていうけど、

    私は一本が体の外に出ているらしいの、見える?

 

カリ :見える。

 

ナリ :ああ、よかった!

    悪いけど、その糸を辿ってくれる?

 

カリ :何でだ

 

ナリ :ああ、その糸がウリと繋がっているのよ?

    ウリが昨日からずっと見当たらないの!

 

カリ :こうゆうのはアゲハ先生に頼めよ

 

ナリ :今日大同祭初日だから先生達は祀りに行ったでしょ

 

カリ :へえ

 

ナリ :ウリが数日前からちょっとおかしくて

    夜もよく眠れないみたい

    あまり喋らないし

    どこか具合が悪いのかも

    少し落ち込んでるように見えて。

    まあ、ここに来る時からそうだったけど

    私は酒作りできればどこで暮らしても良いんだけど、

    ウリはここに来たくはなかった。

    突然家を離れるのを喜ぶ人はいないわ。ここはやる事もないし

 

    あの子はここで学びたいみたいだけど

    でも青銅鏡眼がなきゃ受講できないじゃない。

    まあ読書のような教養は聞けるけどつまらないし

    それだけだって

 

    おおお、見つけた!

    ちょっと!何でこんなとこで寝てるの?!

    え?

    ねえ! ウリ! どうしたの⁈

    どこか具合が悪い?

    うあああ、すごい熱...

    ウリ!

    ねえ!

 

カリ :先生を呼んで来...

 

ナリ :束療院行こう、早く!

 


 

[‘知告祭’]

 

女教師:三拝を行います

 

[雨和大同祭は初日の朝、教師達が本館に集まって知告祭を上げる事から始まる]

 

女教師:これにて知告祭を終了します

    先生方は各自担当した行事の準備をしに行ってください。

 

アゲハ:さっさと出よ

 

アーチ:包帯を外してるのね

 

アゲハ:うん…知告祭で死頭術なんかしてたら穢れるって言うから

 

アーチ:確かに、教師が集まってる場所で襲いかかる間抜けな雑鬼はいないか。

    さあ、これを君に届けてと頼まれた

 

アゲハ:何だ

 

アーチ:ジンスからよ

 

アゲハ:おおっ、久しぶりだな!

    はは、こいつ相変らず一言一句どうでもいい話が上手いな

    えっ、大同祭に来るって?

    こういうのは早めに話すだろ…うん?

    一週間前の手紙じゃん! なぜ今寄こした?

 

アーチ:出張から帰ったら君が山神会に拉致されてたんだ!

 

アゲハ:あ、そっか? すまん

 

 


 

<ふぃるる先生コメント>

今年最後の更新ですね〜!2017年も楽しんで連載しました!

いつもありがとうございます:D 明けましておめでとうございます♡♡♡

 

修正日:2023/09/22



コメント: 1
  • #1

    ぴょん吉 (水曜日, 28 3月 2018 11:21)

    アーチ先生とアゲハの漫才好きw
    ナリちゃん、力強い!