森羅 :(足枷は外す事も、切る事もできない。)
(僕の力では弟者の呪術をどうにも出来ない。)
(だが、自分の体はどうにか出来る。)
ま…た…
また...付けなくちゃ…
逃げるには…
足が…なくちゃ。
はは…
それでも... 弟者のおかげで…
材料は... 簡単に集まったから、
良かった...かな。はははは…
早く。
しなくちゃ。
森羅 :坊。坊?
坊。
アゲハ:……
森羅 :...
狩人 :森羅が逃げたぞ!
逃げた!
森羅 :くそっ!
くうっ!
坊。
大丈夫、坊、さあ。
これを僕が出れる大きさにまでするには少しかかる。
だから君は少しでも遠くへ行くんだ。
大丈夫、僕も行くから。
君を一人で行かせはしない。
さあ、坊。
あそこをごらん。
雪というんだ、珍しいだろう?
白魔地は十年に一度だけ雪が降るんだ。
この先にもっと行ってごらん
もっと...
この先に。
外に。
修羅 :よく分かりました、兄者。
絶対に私を手伝わないという事ですね。
それでもこんな事はいけませんね。白魔地の貴重な財産を盗もうなどと。
森羅 :くうっ…うぅ…
修羅 :この人間の子供がそんなにも心配でしたか?
時の糸が解けたら記憶の糸も解けて、壊れると?
それしきの事を何故心配するのか
私が少し力を使えばこの子は、歩き方を全て忘れて、
また少し力を使えば、自分を育ててくれた人が誰かも分からなくなるのに
人間の魂とは元々このように弱いものだ。
どうせ簡単に忘れて、簡単に壊れてしまう
森羅 :くううううっ…
なぜ嵐に蜘蛛の巣が消し飛ぶ心配をするのか
そんな心配をして俺の邪魔をするなら今すぐに出て行って下さい
望み通り解放してあげます、兄者。
どうぞお元気で
子供を連れてこい。
狩人 :はい。
森羅 :くうっ…坊。済まない…
坊。
修羅 :奴が言った事はなんだ、
何と言った!
森羅 :…弟者。
修羅 :(...伝言!)
森羅 :坊に僕らの‘秘密’を残したよ。
僕らの一番大事な秘密の話をね
今は‘秘密’を覚えていないだろうが。
その子が、15才になっても白魔地に残ってたら…
子供はすぐに秘密を思い出すだろう。
その秘密で、
僕らを殺すよ
<ふぃるる先生コメント>
今週もありがとうございます:D
修正日:2023/09/21
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ぴょん吉 (月曜日, 26 3月 2018 00:21)
ああ…あの雪の記憶がここに…。切ない(T-T)