どこに3

アゲハ:(ああ…)

    (どうしよう)

    (神鷹の火鉢? 俺が知るわけない。この騒ぎだどこかに隠しただろう)

    (ウリが怪我しないか心配で出たがこれからどうする…?)

 

カリ :また考えなしに行動したんですね

 

アゲハ:お前…!

 

ササ :なぜ止まる? 神鷹の火鉢が道の真ん中にあるはずないが

 

アゲハ:はは… 俺は狂ってるのか

    すごい本物みたいで驚いたな

    考えなしにっていう言葉、あいつがいつも言ってたけど

    

    おい、ササ

    カリが死んだ。元々死んでたけど、もう完全に消滅したよ

    何とも思わないのか…? 雨和院での記憶はもうない?

    お前は狩人だから?

 

ササ :そうか... カリ

    出棺の時俺が誰よりも泣いてたろう

    狩人としての記憶が封印されてたから

    本当に悲しかったさ、あの時は

    だがあの時鬼が消滅したなら、面倒事が省けたな

    「教えていただきありがとうございます」

    「先生」

 

アゲハ:このガキ…!

 

カウリ:先生

    考えなしに飛びかからないで下さい

    勝算も得るものもありません

 

ササ :どうした?

    胸ぐらでも掴んで来るかと思ったのに

 

アゲハ:あは…は…何だ、これ... 怖いな...

    俺は本当に狂ってるのか

 

ササ :ならば完全に気がふれる前に、火鉢のある場所に案内しろ

 

アゲハ:(俺は自由に生きたかった)

    (格子を壊し、)

    (首輪を切って、)

    (やっと外に出たら、)

    (格子のような窓と、)

    (また別の首輪があった)

    (それらが絶えず俺の息の根を締めるようで、)

    (いっそ死んだ方がマシだと叫んだ)

    (いまさら死ぬのが怖いはずないと思ってたし、)

    (だからお前が現れた時も俺は怖くなかった)

    (いまさら、)

    

    火鉢が何処かなんて俺が知るわけないだろう?

 

    (こんな矢なんて怖くない)

    

    殺すなら殺してみろ。 殺せないだろう、お前も狩人だから...

    うっ!

    ふ、はは…

    ほらな、今だって。そのまま矢で貫きゃ良いじゃないか。

 

    (いまさら、)

    (こんな風に死ぬわけにはいかない)

    (俺たちは時間をかけて)

    (一緒に方法を探し出し)

    (神源入口を壊して)

 

    くうっ!

 

    (そうしてやっと友達になったんだから、)

 

    (だから急いで諦めるなんてダメだと、くそったれな幻影で現れて俺の記憶の中についたのか)

    (考えろと言うために。 俺たちが培ってきた時間を思い出させようと)

 

ササ :俺が貴様を殺せないと?

    それしきの神源の中心、体から抜き取っても使える

    貴様の魂だけ捕らえれば良いって事だ

 

アゲハ:なら、そうしたら、やってみろよ?

    やれるもんならな

    鬼道!

 

    (あがいてやる)

    (戦闘に少しでも役立つ人員はみんな妖鈴の泉に行った。助けてくれる人はいない)

    (俺一人で戦わないと)

    (助けに来る人はいない)

 

カウリ:ですから今すぐ真面目に考えてみてください

 

アゲハ:はは、そうだな。幻影のくせに本当にはっきり言うね    

    強い狩人だ

    俺の実力では難しい。 役に立つ何かが必要だ

    くそ!

    絶対方法がある、その間馬鹿な事ばかりしてた訳じゃない、だろう?

    重要な話があったんだ、確かあの時... !

 


 (回想※)

 

カリ :....... 掃除を手伝えばいいんですか?

 

アゲハ:ちがう、こいつ!

    '神舞'を準備するのだ!

 

カリ :神舞ですか?

 

アゲハ:踊りだけじゃないだろう

    こいつは儀式だから

    祭祀膳と音楽と踊りとぴったり合わないといけないし

    この儀式が'許諾'より強力なのか?

 

カリ :ならば'神級'は許諾を通過できるのかも知れないですね

 


 

ササ :貫いてやる

 

アゲハ:(くそ、分からない…!)

 

    なんだ、これは。

 

 

修正日:2023/10/01


※回想シーンのセリフは3つくらい重なっているので古いほうから順に書いています


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