山神会2

アゲハ:は… ははは…

    そうか、そうだったな、お前は…

    俺の魂心が目的だったな。

    そうだな。 今がチャンスだ。

    自分の口で好きにしろと言ったんだ…

    ここで意見を変えたりしないさ

 

カウリ:もうよい

    今からこの魂心で我は、誰よりも強い力を手に入れる!

 

アゲハ:…お前、今迷ってただろ?

 

カウリ:くそっ!

 

アゲハ(疫神):…貴様が…

    体の主の魂心に、触れた奴だな

    その赤い瞳孔…時鬼か。

    時鬼が魂心を狙って、疫神が体を狙うなんて。

    はは、この体の主の運命にも呆れる。

 

カウリ:貴様が憑依した疫神か。

    人間の体への未練は捨てた方が良いぞ。

    一度疫神になった以上再び戻る事など叶わぬのだから。

 

アゲハ(疫神):そうだ... 私だって分かってる。

    少しの間で良い。

    しかし貴様はそれさえも許せぬようだな。

 

カウリ:その人間を、たかだか祠堂として使うには勿体無い!

    人間の病は我には通じぬ!

 

アゲハ(疫神):チッ-

 

カウリ:我のこの手で、その体から引きずり出してやる!

 

    (くそ、わけもなく神級ではないな。)

 

アゲハ(疫神):悪鬼の中で時鬼の力を最高としても、時鬼は所詮地祇*!

    疫神の力に勝つ事は叶わぬ!

 

*地祇:幽鬼の等級のうち2番目

 

カウリ:山神会首長の夫人がなぜ疫神になったか知らぬが、

    死んだばかりの者が幽鬼の力を自在には使えまい。

    鬼気現象*を聞いた事があるかな?

 

*鬼気現象:鬼の力で物を壊したり動かす現象

 

アゲハ(疫神):おい貴様...!

    この人間が大怪我を負っても良いのか!

 

カウリ:我に必要なのは魂心だ!

    その体がどうなろうが…

 

[お前、今迷っただろ?]

 

カウリ:関係ない!

 

    ………は?

    俺はどうして...

 

    くぅっ、くそ!誰だ-

 

虎首長:大丈夫か?夫人!

 


 

<ふぃるる先生コメント>

カウリが苦労しますね!

 

修正日:2023/09/05



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