セスル:崩落以降、雨和院は調査隊の遺体だけ何とか収拾して入口を封鎖したんだ
かといって完全に閉ざせなかった。
この岩がまた泣き叫んだりしたらその村にしか手がかりがないから。
それでこんな小さな道だけ残したのさ。
アゲハ(カウリ):先生の言ってた様に這って行く程ではなく良かった。
セスル:ハハ、アゲハの奴は聞き齧った噂しか知らん。
アゲハ(カウリ):ところで、その許可証は何だ?
セスル:昔貰ったんだ。俺はこの神源入口の第一人者だからな。
許可証を使ったのは今回が初めてだが。
神鷹 :……もう一度くらい行くべきではないか。
セスル:……
神鷹 :お前、ずっとそう生きていくのか
腐ちる身体を持ち、それをもまた繕いながら。
セスル:神鷹のように煙に宿った方が良さそうに見えはしますね。
でも俺は歩ける両脚がどうしても必要です。
神鷹 :…………分かっているだろうが、君は死人だ。
セスル:分かっています。けど…
まだ終わらせる準備が出来ていません。
セスル:着いた。
なんだ、お前どうした?
アゲハ(カウリ):体が…突然重く。くそ…
セスル:気をつけろお前!アゲハの体で怪我するなよ!
アゲハ(カウリ):ほう。確かに神源の他の地域とは違うな。
廃墟となった仙人達の村か…
(嫌なものを思い出させる)
発見当時遺体はなかったのか?
いくら古くとも骨は残っているものだろう。
セスル:なかった。 誰かが拾ったのだろう。
アゲハ(カウリ):その呪術陣というのはどこにある?
セスル:俺らが降りてきた道の後ろをずっと回って行かなきゃならん。
のんびり行こうぜ。
アゲハ(カウリ):ほお。
あれは... この村の神木か。
セスル:大きさや、残った痕跡を見るとその様だ。
アゲハ(カウリ):石像が全て壊れてるな。
セスル:わざと壊した跡だな。
意図的に攻め込んで乱闘場になったようだ。
アゲハ(カウリ):戦争でもあったのか
セスル:神源で戦争か… ハハ。
これはただ一方的にやられたんだよ
この村は、武器なんて全くなかった。
この村が持っていた呪術は全て、‘治癒’と‘蘇生’に関する物だった。
アゲハ(カウリ):治癒と...蘇生。
セスル:どうした?
アゲハ(カウリ):..... 石が...!
......
いや、このまま進もう
この村は石像が多いようだが
セスル:全部壊れてはいるが、そのようだ。
アゲハ(カウリ):やけに多い。
セスル:この村に住んでた一族は幽鬼を村の一員として受け入れてたようだ
この多くの石像は幽鬼が宿る体であり家として使われたんだろう
‘空虚’を埋めてたのさ。
雨和院で発掘した記録を分析したが、この村は‘ソトン(疎通)’と呼ばれてたようだ。
雨和院卒業生を‘対話者’と呼ぶのは知ってるだろ?
対話は疎通(コミュニケーション)の方法の一つだ
この村…’ソトン一族’は対話者の遠い先祖かもしれないな。
一体誰がこんなに作ったのか。
さあ、もうすぐだ。 ここだよ
俺が死んだ呪術陣
セスル:な、何だ!まさかまた... !
アゲハ:え?何がどうなってる...
???:やっと…
やっと... 家に帰ってきたんだな
愛しい我らの子、
神源の中心よ
<ふぃるる先生コメント>
両親がサプライズプレゼントで私の部屋にエアコンを設置しようとしてくれましたが、設置技師を予約して8月末に設置できるようです…暑い環境で作業した4部38話、楽しくご覧ください^−T‼︎!
修正日:2023/09/26
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ネク (月曜日, 06 8月 2018 08:24)
やっぱアゲハの生まれたとこなのかなあ
村全体がそれに関しての研究をずっとしてて出来た子とか?
だとしたら時系列が変な気がするけど時空の歪みでもあるんだろうか
修羅様はアゲハの性質についてはしらなそうだったものなあ
カウリお帰り!
渋いアゲハも見納め買いだった