虎の旦那 7

アゲハ:何でだ? 俺は確か対話館で…神舞の準備をしてたのに…

 

虎首長:−気がついたか、夫人

 

アゲハ:何だてめえ?

 

虎首長:冗談です

    今は本来の体の所有者が主導していると分かってます

    色々とご迷惑をかけました。

    本当に申し訳ない、アゲハ殿

 

アゲハ:どんな迷惑をかけたらそんな口…

    あ!なんだ、これは…

    わわわっ,そうそう、この虎!

    もう'はい'で何もできなかった!

    俺に何をしたんだよ、この野郎!

 

虎首長:傷つけたのは本当に申し訳なく思っています

    精神を制御する呪術を使うには仕方なかったのです

 

アゲハ:精神を...制御して?

 

虎首長:はい

 

アゲハ:…なぜ?

 

虎首長:疫神を呼び入れる神舞を踊らせるためでした

 

アゲハ:え…疫神…それで…俺がそれを踊ったの? 疫神舞...

 

虎首長:完璧に踊りました

 

アゲハ:うあああ‼︎

    それじゃあ今…!俺の体の中に疫神が!

    あっ、そういえば! 目覚めてすぐ息苦しかったし!

    圧迫感が半端なかった!

 

虎首長:落ち着いてください、アゲハ殿。妻が驚きます

 

アゲハ:うああああ

    あんた一体何だ?

    何故こんな事を、頭おかしいのか?!

 

アゲハ:疫神を呼入れるのがどんな大罪か勿論知っているだろ!

    これバレたら百栄宮で処罰を受けて、国が捕まえに来る!

 

虎首長:アゲハ殿には迷惑をかけません、

    私の妻を祀る体ですので手厚く接します

 

アゲハ:…そういえば、さっきも妻が驚くと言ってたな...

    首長夫人が…疫神になった?

 

虎首長:そうです

 

アゲハ:……それなら、俺を、祠堂に使うつもりなんだな、首長

 

虎首長:はい

 

アゲハ:疫神を連れて雨和院に居座る事はないだろうし…

    俺を雨和院の外に連れ出すつもりか?

 

虎首長:そうするしかないでしょうね

 

アゲハ:…首長

    もしかして反許諾って聞いたことある?

 

虎首長:...神級召喚霊ですね。

    その程度の警備体制はあると思っていました

    だが私はこの国の神龍に力を受けた者です

    召喚霊で私をどうすることもできない

 

アゲハ:首長をどうするつもりはない

    反許諾の召喚霊、燕神 燕興将!

    前後の事情皆聞いていたな?元凶は何かわかるだろ

    そうだ

 

虎首長:どういう…

 

アゲハ:神級同士戦うとどうなるかな。

    首長、思い通りにはならないぞ

 


 

カリ :(......どう考えても、先生でなくては疫神を呼び出せない)

    (左手を怪我した者が誰かだけ確認し、早く行かなければ)

 

ササ(修羅) :カリ

 

カリ :ああ、ササ

 

ササ(修羅):どうしたものか考えてみた

    何人か捕まえ同じように手を潰す事も出来たし

    貴様の記憶の糸に触れる事も出来た

 

カリ :ほう…俺は目の開いた盲人だったな

 

ササ(修羅):だが、そうはしない事にした

    これしきのうわべの顔を見た程度で

    優位に立ったと思わないほうがいい

    得るものは得て、罰するべき事は罰する

 

カリ :こっちのセリフだ

 


 

<ふぃるる先生コメント>

12月は良い月です。

12月はクリスマスがあって…ケーキが食べれるでしょう!

 

修正日:2023/09/03



<管理人コメント>

 ◆「目の開いた盲人」韓国のことわざ

視界に入っているのに事実を見ようとしない人

何かに目隠しされて見えてない人の事

見えてるのに見えてないとかそんな感じ


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