修羅 :貴様が白魔地にこう忍び込んでくるとは何事だろうか…
これの為だろう
蜘蛛将軍カホンの遺骸
見たところ生前の記憶をほとんど取り戻したようだ
ならば我らの悪縁も覚えているんだろう?
将軍、あの時は誠にご苦労であった
おかげで神龍も簡単に捕えられたし
到来もすぐに滅ぼすことが出来た
死んで安らかな眠りを願ったが…そうならずに残念だ
カウリ:全て貴様のせいだろう
青銅鏡眼の民を受け入れたからといって国を滅ぼすとは
そうだ、先程言った「面白い部分」を詳しく聞かなくては
その為にこんな状況になったんでな
夜の天:古くから、
とても長い時間をかけて祭祀を行い、
とてもゆっくりと
清い気をなみなみと蓄えた
神聖な鏡
修羅 :天様
何をしているんですか?
夜の天:修だね
私の時の糸と記憶の糸を、鏡に入れているのだ
修羅 :何故、何でそんな事をするのです?
鏡は死者の安息所だとおっしゃってたじゃないですか!
天様は生きるじゃないですか!
天様…!
天様、死んではいけません
夜の天:修を驚かせてしまったね
私は死のうとしてるんじゃない
修羅 :だったら何故...
夜の天:準備をしているんだ
いつか私の命が尽きようとも、この鏡を守り続けられるよう…
少しずつ、自分の魂を移しているんだ
心配しなくて良いんだよ
私がもし目を閉じる時は、
その時は修も受け入れる準備が出来てるよ
人間 :ちょっとお尋ねします
こちらは夜の天が住まわれている神域ですか
私は朝の天を祀る司祭です
お伝えしたい事があり参りました
修羅 :あれが「人間」? 朝の天を祀るという?
森羅 :そうみたい
顔に皺があったじゃない
人間は体が早く育つんだって
修羅 :僕らの天に何を伝えてるんだろう?
森羅・修羅 :お?
夜の天:そんな... 無茶な要求をするなんて
鏡を… 渡せと言うんだ
その「人間」という者に与える「目」の材料が足りなくて
修羅 :あり得ない!
では今彷徨っている魂はどうなるのです!
夜の天:その魂達についても別に計画を立てたというが…不安定で。 信じられない
………方法は一つだけだ
お前たちにはすまないが…
「受け入れる準備」をしてくれる?
修羅 :はい
森羅 :はい…
修羅 :天様に、負担を増やしたくない
だから、
準備すると、受け入れると、
すぐに答えたけど... 僕は自信がない!
森羅 :僕らはちゃんと耐えられるよ
夜の天が僕らを信じてるじゃないか
僕らが出来るから信じてくれるんだろう
夜の天:…方法は一つだけだ。私が鏡にならなければ
命が尽きたら鏡に入ろうと思ったが...こんな状況がこうだから予定を繰り上げねば
私が鏡になれば朝の天も触れぬだろう
森
修
祭祀をしておくれ
私は今から鏡になるから
鏡を私と思っておくれ
修羅 :て、天様…!
修正日:2023/09/29
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