先生　：お聞きました?虎会首長の奥様が…

 

カルセ：ええ…聞きました。そうなると四神会議はどうなるのか…

 

先生　：四神会議は予定通り行われるそうです

 

カルセ：虎会首長様は落胆されているでしょうね

 

先生　：そうでしょうね...

 

アーチ：こちらでしたか、カルセ先生！

 

カルセ：こんにちわ、アーチ先生

　　　　どんなご用で…

 

アーチ：アゲハが-

　　　　またあの'かくれんぼ'をしています

 

カルセ：ええ？

 

アーチ：やはりご存じなかったようね

　　　　アゲハが霊魂状態で歩き回ったので、雑鬼が集まって日没を待っています

　　　　ですのでカルセ先生が…

 

カルセ：……

 

 

カルセ：(アゲハは近頃、）

　　　　(何かあってもそれを私に話さない）

　　　　(前の赤子の憑依の時もそうだし、何かを隠している感じだ）

　　　　(アゲハが何かを隠したいなら、）

　　　　(もちろん尊重してあげないと...）

　　　　(私も、アゲハに話していない事は沢山ある）

　　　　(でもその秘密がアゲハの脅威になるなら）

　　　　(少なくとも私は知っておかねば）

 

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アゲハ：くっ…

　　　　お前はここにいろ、体があって怪我するからな!

 

ポムイ：おっ

 

　　　　うわっ！

 

カリ　：逃しはしない

　　　　また探してやる忍耐はない大人しくしてた方がいいぞ

 

ポムイ：うわ、なに！

　　　　離せよう！ううう…

 

カリ　：あきれるな、誰が誰を心配してるんだか

 

ポムイ：ウアア離してってば! お前は鬼じゃないじゃん!

 

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アゲハ：ジニ！ここにいるんだろう？

　　　　建物を壊すなんて正気か？！

　　　　お前の好きな動物たちが怪我するぞ！

 

ジニ　：あはははー違うよ、

　　　　私はこの子達も自由にしてあげるの！

 

アゲハ：何…

　　　　それを、こんな馬鹿げた方法でか！

 

ジニ　：縛られてるのは苦しい

　　　　私も階段に縛られてた時、本-当に嫌だった！

　　　　アゲハが解放してくれて本当に嬉しかった

　　　　あの日アゲハが言ったじゃない、

　　　　アゲハも縛られているのは嫌いって

　　　　誰が好きだと思う？

 

アゲハ：……

 

ジニ　：この子達も同じだよ、アゲハ

 

アゲハ：…俺は、

　　　　受け入れる事にした。

　　　　俺がここに居なきゃいけない理由も、

　　　　人間のやり方も、

　　　　規則も、

　　　　反許諾も…受け入れる事にしたんだ

 

　　　　俺は…人間として生きたいから

 

ジニ　：嘘

　　　　家畜のようだと思ってるくせに

　　　　私はわかるの、アゲハ

　　　　私も縛られたから！

　　　　アゲハは、一度も脱出を諦めた事がないじゃない

 

アゲハ：はは…これかくれんぼじゃなかったっけ...

 

ジニ　：かくれんぼだよ！

　　　　アゲハが私を見つけられなかったら、

　　　　私の思い通りにするの!

 

アゲハ：まずい...!

　　　　ま、まずこの子達から…くそ！

　　　　あっ、イタッ！

　　　　あれっ何だ鳥小屋に結界が...

 

　　　　うあああ‼︎

 

カリ　：…やっぱり、

 

アゲハ：え？

 

カリ　：何もできないと思いました

 

アゲハ：カ、カリ...

 

カリ　：こんな所まできて、鶏までも庇ってるなんて

　　　　呆れますね

 

 

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 ＜角嘴鶏＞

タマコが爆発せずに育つと繊細だったタマコの時とは違って気性が非常に荒く攻撃的な角嘴鶏となる。

嘴の横と、頭上に華やかな角が伸びる。

タマコが爆発せずに孵化する事がとても珍しいので王室指定保護種に属する。

角で衝突する力が強いので規則として嘴鶏の小屋には必ず結界を張らねばならない。

 

 

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 ＜ふぃるる先生コメント＞

3D映画に夢中になっていると実際には飛んでこない水しぶきに驚きます。

今、霊魂状態のアゲハが崩れる建物に縮こまるのは少しそんな感じです。

 

修正日：2023/09/03