「再び」
[妖鈴の泉 秋の地域]
アゲハ:ちくしょう、腕が痛くてたまらないな
かと言ってそのまま置いておくと焦げだし...
これ以上エイ達を無駄に焼くわけにはいかない...!
ここでどんだけ過ごすか分からないから...
(何だ... ? 明らかに足音だ!)
(首長様...ではないようだ)
(生きてる者の気配じゃない)
何者か知らないが、それ以上近づいたらこのエイ焼きで埃みたく叩いてやる...
カウリ:先生
アゲハ
[貴方はどんな時弱くなるのか?]
アゲハ:(そんな題の作文の宿題を出された事があった)
(自分が弱くなる瞬間 )
(死者を相手にする者なら必ず考えなければならないテーマだ)
(まあそんな授業)
(貴方はどんな時弱くなるのか?)
(どんな時に手足に力が入らず震え、)
(冷や汗が流れ、)
(言葉に詰まってしまうのか?)
(その時は適当にびびった時と書いたが、)
(実際深く考えた事もなかった)
(今になって分かる。俺は、)
(安心した時に弱くなるらしい)
カウリ:お久しぶりです。
アゲハ:…… 久しぶり…だと…
お前が来たらどうするか、ずっと考えてた。
1ヶ月くらい経った時は,
背中を一発叩いてやろう、と思ったし
約3ヶ月くらい経った時は、
胸ぐらをつかんでやらなきゃと思った
半年経った時は、
胸ぐらをつかんで床に叩きつけてやるって
そう思ってたのに、今は…
こうやってお前を見ると...
やっぱ拳骨で一発殴らなきゃな!
はあ?
お前なぁ人を1年も待たせておいてこれを避ける?!
マジでケチくさい...
何だよ、どうした?
お前…!
カウリ:修羅の槍に... 刺されました。
無様ですね
それでも俺も一発食らわせてきたで、殴るのは我慢してください
アゲハ:[そう、安心して弱くなった心が]
[感情に備えられなかったんだ]
アゲハ:いいから、ちゃんと座ってろ
どうせ大した事ないんだろ、弱ってちい奴め
魂医学には自信ないけど...
俺の時の糸は触れるだけで治癒されるから、ほとんど治る思うよ。
何だよ、笑ってんのか? 何で笑うんだよ、お前。馬鹿にしてるのか?
カウリ:初めて会った時と全く同じ事を言うので
覚えてないと言ってたのに、
アゲハ:俺がお前の命を救った?よくある事だからなぁ…
覚えてない…
しかし命の恩人の糸を喰うつもりか
心が痛むだろ
カウリ:今はちゃんと思い出したみたいですね
アゲハ:え…?
俺がそんな事言った?
俺が…
え…本当に...あれれ?
えっと?
変だな…
確かに… そんな事があったのに
そんな事が…あったはずなのに…
何で…
……
カウリ:…先生?
横の糸は記憶、
縦
の
糸
は
時
間。
生きた時間が縦糸となり、生きた記憶が横糸となって編まれたもの
それが「魂」だ
糸が解ければ、穴ができる
―
カウリ:先生
糸、もう一度入れないといけません
<ふぃるる先生コメント>
患者が手術を拒否します先生!
修正日:2023/09/30
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りんご (火曜日, 13 8月 2019 09:10)
横糸使い過ぎた!
大変だーアゲハさんが廃人になっちゃう!(大袈裟