カリ :先生
アゲハ:え?
カリ :前の話の続けないといけませんね
アゲハ:お前はまた何の事?
カリ :「許諾」の話です。
天神がどうやって雨和院に入ってくるかの調査が中断してたじゃないですか
アゲハ:あ!
カリ :あの日は俺もろくに調べられなかったので、神源入口をもう一度見てきます。
アゲハ:そうしてくれ~
さあ、ナリ!俺達は対話館に行こう!
ササ :お、カリ!どこ行くの?
カリ :...アゲハ先生のお使い。
ササ :あ、これ?起きたら折れてたんだよ!!
もう~これマジ痛い!
これのせいで雑用組に再編成されたじゃん!
カリ :(こいつは操られてると言ってたな)
寝相が悪いのかもな
ササ :いや!束療院の先生がこれはぶつけたレベルじゃないって!
俺が寝てる間に雑鬼とかが悪さしたんだ!
うう、不便だよ洗うのも大変だし!
カリ :(今は)
(本来のササなのか。)
どこで寝たら雑鬼が悪さするんだ。
寮の外で寝たら危ないんだろ、この学校は。
ササ :そりゃ、俺も分かってるけど、あ、この頃本当に体が変なんだよ!
気を引き締めててもどこでも寝ちゃうし!
俺もしかしてどこか悪いのか?!
医者は特に言わなかったけど!
カリ :医者が大丈夫って言うなら大丈夫だろ
それでも怪我人なんだから早く寮に入れよ
俺はもう行く
ササ(修羅):正体を知りながらも中々に調子を合わせてくれるな
カリ :人の子の真似が上手いようだな。
いつから「修羅」様だったんだ?
ササ(修羅):はは…我は真似事などする必要がない
貴様の人形とは違うのだ、これは。
カリ :(昔も、今も。)
ササ(修羅):ただ我はいかなる時もこの子が見聞きする事を知れると考えれば良い
カリ :(この殻(うわべ)の向こうにある者は敵だ)
得るものは得て、罰する事は罰すると言ったな
それで、今度は何を得ようと話しかけたのか
でなければ罰しに来たのかな?
ササ(修羅):先程「アゲハ先生のお使い」に行くと言ったな
神源に通じる道に向かいながらね
貴様は以前も神源入口前をうろついていたな。
神源入口に何かあるという事を貴様も気付いたようだな。
カリ :遊んでたわけではないのだな。
ササ(修羅):そう言われるのは実に心外だな。
貴様はその人間の体で真面目に学校生活を楽しんでいるようだが、
俺は少しばかり忙しかった
むしろ貴様が私から得る事になりそうだな
貴様は雨和院については何も知らんだろう
一人で神源入口を何度も調べた所でだ
貴様一人で見つけ出せるものではない
だが俺も一人ではこの「問題」を解く事はできぬので...
貴重な話をしてやろう。
雨和院の神源入口がいくつあるか知っているか?
カリ :七つだと聞いたが。
ササ(修羅):そう、七つだ。
神源へと通じる道、その特別な道が何と七つ。
雨和院が学生の勉強の為に神源への道を七つも作ったのだろうか?
カリ :........
ササ(修羅):神源の入口は人間が作れるものではない
ここに神源入口が七つも集まっているので、
ここに雨和院を建てたのだ。
神源は気の源泉だ。
神源入口は当然の周辺の地よりも強い気を含んでいる
それが七つもあるから、
「許諾」のような範囲も広く強力な呪術を使えるのだよ
「許諾」と「反許諾」は原理が同じ。
召喚霊が、媒介体を、統制出来るようにする呪術だ。
俺はこのように考えてみた。
「神源入口が媒介体だ」
「そして召喚霊はここにいる」
「封印された状態で」
カリ :封印された...?
それで魂の気を感じられないのか
だがそれだと召喚霊が「統制」出来ぬ筈だが
ササ(修羅):「統制」だけをするよう封印されたというのが俺の推測だ。
召喚霊が力を使う状態で...
まるで瞬間を凍らせるように封印したのだ
今人間の呪術レベルではそれが最善だろう
さて、どうする
俺の推測を一緒に試してみるか?
カリ :何をどうするつもりだ?
ササ(修羅):今夜は大同祭初日だから、皆行事に参加するだろう。
最も重要な儀式である「神舞」が始まったら、
密かに抜け出してここに来い。
この双子人魚の門の封印を解いてみせよう。
<ふぃるる先生コメント>
ササが怪我をした経緯は3部9話で見れます!……それがもう一昨年の更新ですね。
修正日:2023/09/22
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