蜘蛛の檻9

コムド:もう一度言ってみろ

 

カホン:部隊長!部隊長!

 

部隊長:ううっ、くっ…任務、任務を...

 

カホン:はい?

 

部隊長:任務をなんとか...成功させろ

 

3門将:我々は交渉の為に来たのだ!

    こんなに槍を向けて脅し要求を得られると思うのか!

 

コムド:うーん…それもそうか

 

3門将:要求を得たいなら我々を捕虜にして交渉しろ!

 

コムド:こんな、下っ端二人が交渉になるか分からんが

 

3門将:私は北到来第3門将のソ・ヘゴンだ!

    今我々を皆殺しにしたら北到来は最後まで戦うぞ!

    交渉の余地を置いた方が野渦にとっても良いのではないか!

 


 

[ 野渦陣営]

 

3門将:くそっ、くそっ、部隊長が…はぁ…

    これからどうする

 

カホン:これ、解けそうですか

 

3門将:血も止まりそうな位きつく縛られた。 お前は?

 

カホン:俺も同じですが…

    何とかしなくては

 

野渦族:えーっと−

    青銅鏡眼…じゃない方

    そう、貴様だな

 

3門将:なんだ、何か用か

 

野渦族:何か用があるのは、目上の方だ

 

3門将:カホン!

 

野渦族:貴様は大人しく縛られていろ

 


 

野渦族:言われた奴を連れてきました、編笠翁!

 

カホン:(編笠翁…?)

 

野渦族:ここに置いて行くのでいつでも呼んで下さい、翁

 

修羅 :手間をかけた。仕事に戻れ

 

ヤワ族:はい…

 

修羅 :よし…我の言ったことを聞いたようだ

    だがまだ足りない、そんな下っ端にしかなれておらぬか

 

カホン:あんた…あんた!野渦族だったのか!

    だからあの日の襲撃を知っていたのか、

    あんたが…!

 

修羅 :我は野渦族などではない

    もう一度そんな愚かな推測を述べたら…

    無駄口を叩いた事を後悔させてやろう

 

カホン:だったらあんたは何者だ

    野渦でないなら何故ここに?

    どうしてあの襲撃を知ってた?

    青銅鏡眼じゃないのに何故俺の頭上の手を知ってる!

 

修羅 :野渦に洞窟職人の捉え方を教えたのは我。

    その日、そこを襲撃せよと命じたのも...我。

    支配の鉱石も我が与えた物だ

    お前が懐に隠してる黄色い鉱石の事だ。

 

カホン:何故それを…!

 

修羅 :我はお前がむやみに推測できる範疇にない。

    ゆえにただ見えるものだけを受け入れよ

    貴様の頭上の手も、懐の鉱物も見えると分かれば良いのだ

    だが我は野渦の肩を持ったのではない

 

    お前を助けてやろう

    支配の鉱石をコムドの背中に刺せるようにな

 

カホン:なぜ…俺を助ける?

 

修羅 :英雄が必要だからだ

 


 

コムド:あ、編笠翁いらっしゃいましたか

    連絡は受けています、中へどうぞ

 

    いらっしゃいましたか、翁!

    単独面談をご希望とは、今度はどんな凄い事を見せて下さるのか!

    翁の知恵には毎回感嘆するばかりです!

    本当に野渦の救世主です!

    翁を天神と称する者も少なくありません、

    何故そんなに霊妙な事を沢山ご存知なのか…

 

    おおお、これが今回見せて下さるものですか!

    ここにはどんな知恵が込められているのですか!.

    これは...前に見せて頂いた鉱石と同じ色ですね。

 

カホン:そうだ、同じものだ

 

コムド:貴様は- !

 


 

<ふぃるる先生コメント>

今週もありがとうございます!細かい塵に気をつけてください〜!

 

修正日:2023/09/06



コメント: 0