人形師谷1

カリ :セスル

    セスル、扉を開けろ

 

セスル:うん?

    やれやれ、常識のない奴だ、はぁっ。

    おいこのアホ今何時だと...

    わっ

 


 

事務員:えっ、なぜあんな事に?

    新学期始まって間もないのに

 

セスル:えっと…それが…

    ああ、雑鬼!雑鬼を怒らせたらしい

    ハ ハハハ ハハハ本当、だよ。

 

事務員:大怪我っぽいけど

    故郷に一週間行けるんですか?

    束療院に入院しなくていいの、あの子?

 

セスル:え...

    大…丈夫。あれ

    ケガしたけどあれは、そんな酷くないから...

    それに! 故郷で休めば早く良くなるもんだ

 

事務員:ただでさえ学校中が動揺してるのに

    本当に...気をつけてね

 

セスル:学校ってなんで?

 

事務員:その、アゲハさんいるじゃない...

    アゲハさんが無理矢理憑依させた狩人が、

    昨夜大暴れして自滅したらしいんです

    まあ、怪我人がでなかったのは良かったです

 

セスル:...そうだな

 


 

カルセ:アゲハ、起きたか?

    入るぞ?

 

ウリ :アゲハさん!

 

ナリ :大丈夫⁈

 

カルセ:さあ、アゲハ一度ご飯食べてからまた寝よう

    おや、起きてないみたいだ

 

ウリ :……

 

ナリ :アゲハさんー起きて、起きて!

 

ウリ :起きて、起きて、起きて、起きて!

 

    私たちがお粥を作ってきたの!

    もやしも入れて辛くしたよ!

    醬肉もあるよ! トンチミも!!

    氷もドンドン浮かべたよ!

 

ウリ&ナリ:……

 

ウリ :カルセさんちょっと待って。

 

カルセ:うん?

 

ナリ :うあ〜〜 ウリ!

 

カルセ:ウ、ウリ!

 

アゲハ:うあ〜〜!

    何しやがる、この小娘! 

    信じられん患者をトンチミにするのか?! 

 

ウリ :よく眠れたアゲハさん?

 

アゲハ:反省するふりくらいしろ!

 

カルセ:さ、さあー アゲハ

    ナリとウリがお前に食べてもらおうとお粥作ってきたんだから... 

 

アゲハ:物は正確に言えよ、ナリが作ってウリが邪魔したんだろ

 

ウリ :そうね、その通り!

 

アゲハ:出てけ、お前は

 

カルセ:腕はどうだ、アゲハ

 

アゲハ:もう動かせる

 

カルセ:それで、まだ思い出せないか?

 

アゲハ:全然

    いいから、自分で食べる

    目覚めると辺りがめちゃめちゃで、

    俺の腕は血だらけ。それでだけだ。

 

カルセ:間違いなく...戦った跡だった

    底が崩れて浄化水が全部抜けてたよ

    そんなに激しい戦闘があったのに、歩哨は何も覚えてなくて

 

アゲハ:それで?

 

    (おかしなことだらけだ)

    (封印はどのように解かれ、)

    (歩哨は何故か記憶がなく)

 


カリ :アゲハ 解放してください


 

アゲハ: (...何だったんだ)

    (憑依中にそんな声がはっきり聞こえるなんて)

    (思わず狩人を放してしまった)

 


カリ :事情は後で話しましょう


 

アゲハ:(何があったのか)

 

 


 

セスル:貰ったぞ、外泊許可。一週間のやつ

    さっさと出発しようぜ

 


 

<ふぃるる先生コメント>

今回の話セスルがとても可愛くて気遣ってますね

あけましておめでとうございます、楽しい連休になりますように:>!

 

修正日:2023/08/22



コメント: 0