対話5

アゲハ:……カリ…?

 

カリ :はい

 

アゲハ:おいお前目...!その目見せていいの⁈

 

カリ :良いのです。もうバレても構わない

    ちょっとこちらへ来てもらえますか

 

アゲハ:作戦でもあるのか?

 

カリ :作戦と呼ぶのも恥ずかしい簡単なものがあります

    俺を信じてみると言いましたね

 

アゲハ:何度確認するんだ、信じるって

 

カリ :結構

 

アゲハ:わっ!

 

カリ :ならばこんな作戦で行きましょう

 

アゲハ:ううっ!

 

教師 :アゲハ先生が…捕まったのか?

 

番人 :あいつは一体何者だ!

 

カリ :どうですか

 

アゲハ:…なるほど、やってみよう

 

アーチ:あの学生…目が何であんな!

    鬼目?

    それも赤い瞳孔..?

 

神鷹 :あれは時鬼じゃ

 

アーチ:神鷹!

    あれが...時鬼ですって?

 

神鷹 :くっ、それもただならぬ気を持つ時鬼じゃ

    雨和院で… 力をつけたようじゃ

    さらにドチェホまで操るようになった

    危険な奴だ

 

カリ :そこにいる先生方、そして番人の先輩達!

    俺は今日をもって雨和院を辞めます!

    だから手を出さずに見送って下さい

    そうすればアゲハ先生を助けてあげます

 

アゲハ:うあああ~

    時鬼が俺の首に武器を押しつける~!

 

アーチ:アゲハ!

    おのれ!神鷹、どうしたらいいですか!

 

神鷹 :「どうするか」と…

    アーチ先生。あの時鬼をどう思う

 

アーチ:学生の姿で雨和院に入って来るなんて...

    ましてや数ヶ月もバレずに...

    とても危険です!絶対逃してはなりません!

 

神鷹 :ワシもそう思う

    何があろうとも、何を犠牲にしてでも、あの時鬼は捕まえないと

 

アーチ:……それはどういう意味ですか、神鷹

 

神鷹 :皆の者よく聞け

    あの時鬼は絶対逃してはならん

    雨和院について多くの事を知ってるうえに、

    またどんな方法で忍び込むかわからぬ

    ドチェホまで手なづけた

    今回逃せばおそらく二度と捕らえられんだろう

 

アーチ:神鷹!アゲハを見捨てるというのですか!

 

雨和院教師:アーチ先生!

    正直...アゲハを閉じ込めておく理由です…

    存在が危険だからではないですか…

    アゲハには悪いが...

    雨和院と対話者の安全のためには…

    その…

    アゲハは諦めた方が...

 

アーチ:黙れ!

 

雨和院教師:アーチ先生!

 

アーチ:もう一度そんな事を言ってみろ歯を全て折ってやる!

    どうしてそんな利己的なのだ!恥を知れ!

 

雨和院教師:でも、先生…

    あの二人を見逃してもアゲハが危険な事は変わりません

 

アーチ:そんな...

 

カリ :…先生

 

アゲハ:大丈夫。ああなると思った

    はは…雨和院で俺の命は何の価値もない

    俺ももう、雨和院の言う事を聞く必要はないな

    雨和院は俺を保護する資格もないし、閉じ込める資格はなおさらない

    全部いらない!

    力ずくで出ていこう!

 

神鷹 :いかん、何とか食い止めろ!

 

番人 :うああっ

    くぅっああっ

    くーっ!

    ダメだ!止めろ!

 

アゲハ:走れ!もっと速く!

    外へ... !

 

    「反許諾」…?

 


 

<ふぃるる先生コメント>

退学と退職の道が険しいです。

 

修正日:2023/09/28



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