セスル：........

 

アゲハ（カウリ）：........　(これじゃなかったか？)

 

セスル：お前は…

　　　　うっかりするにも程があるだろ、この間抜け！

 

アゲハ（カウリ）：…痛いじゃないですか。

 

セスル：痛いように殴ったんだ、この野郎！

 

[来平堂]

 

セスル：やあ～こりゃいつぶりだ！

　　　　俺も仕事が忙しくてお前もカルセにも会えなくてよ

　　　　さあ、さあ…

　　　　乾杯

 

アゲハ（カウリ）：........

　　　　セスルさん。気になる事があるんだけど

 

セスル：うん？気になる事って何だ？

 

アゲハ（カウリ）：セスルさんは、いつから雨和院にいたんです？

 

セスル：何急に聞きもしなかった事を聞くんだよ、お前は。

 

アゲハ（カウリ）：じゃあ、聞いた事をまた聞くんですか

 

セスル：そういや、そうだな。

　　　　えーっと…俺が雨和院に…

　　　　16歳の時入学して、約2年卒業試験に不合格でフラフラしてたんだ。

　　　　卒業して8年ほど経ってから教授として戻って、

　　　　長老会に入る事が決まったばかりの時、

　　　　死んだ

　　　　生屍になってから歳月の経過も忘れてな～とにかく、

　　　　雨和院に来たのは怖いくらい昔のことだな

 

アゲハ（カウリ）：だったらセスルさんは雨和院について詳しいですよね

　　　　俺は雨和院の教師なのにあんまり知らなくて。

　　　　さっき根元の書庫に行ったら、資料が破れてたんだ

 

セスル：何とまあ、立派だな。何だって本を探そうと思ったのか

　　　　何が破れてたの？

 

アゲハ（カウリ）：第7神源入口についてのものでした

 

セスル：第7神源入口って…

　　　　対話館の後ろにあるやつだろ？

　　　　ありゃ本当に噂も色々あるしトラブルも多かったな～

　　　　以前にな。雨和院で地面を掘って何か村を発見した事があるんだ

　　　　神源のとある村をな。

　　　　すでに廃墟になってて生きてる人はいなかったが、その発見は相当価値があった

　　　　そこは昔の仙人達の村だったからな。

　　　　それも、

　　　　各種祭祀、儀式、呪術に精通している一族の村が。

　　　　雨和院からしたらかなりの大当たりさ～！

　　　　そこで発掘した呪術の中には初めて見るものも多かった！

 

アゲハ（カウリ）：根元の書庫の資料では地面を掘った理由がその岩のせいだとか

 

セスル：そう、そうだった。地震というか、大きな地響きがあったんだが

　　　　まさにそいつが問題だった。

　　　　その岩、

　　　　突然容赦なく泣き叫ぶ声がして、その周辺の土が落ち始めたんだよ

 

　　　　廃墟を調査していた沢山の雨和院の人達の頭上に。

　　　　そして俺もそこにいたんだ。俺も。

　　　　その廃墟の資料は解析が難しかったが、

　　　　俺はそれを解析できた。

　　　　その功績で雨和院長老に昇格する予定だったのに、

　　　　よりによってそいつが起きた

 

　　　　頭上に、岩と土砂が激しく降りそそぎ、

　　　　全員そこで死んだ。そうさ、死ぬべきだったのに…

　　　　そこは様々な聞いた事もない呪術の宝庫だった。

　　　　よりによって運悪く俺が呪術陣の上に居たんだよ

 

　　　　あははっ！いやぁ～こいつは話してたら完全に道が逸れちまったな！

　　　　とにかく...その泣き叫ぶ岩がなぜそうなるのかはまだ分からん

　　　　雨和院はその岩を癒す為に穏やかな顔を刻み、

　　　　その岩と村の入口自体を封印するように作られたのが第7神源入口だ

 

　　　　もう気になる事は解けたか？

 

アゲハ（カウリ）：少しは

 

セスル：じゃあ今度は俺がしなかった質問をしてみるか

　　　　生屍になって両目は真っ先に腐ってなくなったが、

　　　　鬼眼が開いてもっと良く見えるようになったんだよ

　　　　アゲハは俺が長い間見てきた。いつもと違う事に気づくなど訳ない。

 

　　　　お前、誰だ？

 

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＜ふぃるる先生コメント＞

6月30日 昨日はセスルの誕生日でした！

偶然この話がセスルの割合が多いですねフフフ

 

修正日：2023/09/25