第7神源入口14

森羅 :あ、目が覚めた?

    もう少しお眠り。まだ…

    まだ…もう少し眠ってるんだ。

    1年の間にまた大きくなったね、坊。

 

    でも、いけない

    あんなに沢山の時の糸を奪われたのに、

    記憶の糸ばかりでは、君の心はあっという間に壊れてしまう

    坊、辛くても我慢しておくれ。どのみち全て忘れるから。

 

    1年前に戻るんだよ

    背丈、骨、筋肉、髪の長さまでも。

 

    魂の穴を埋める事は出来ないから、

    穴が空いた事すら知らずに、

    1年の間にあった事は全て忘れて

    体も、心も、1年前に、

    1年前に...

 


 

アゲハ:おお...

 

記録 :完全に元に戻すのは防いだ。

    何百年分もの記憶を一度に思い出しては良くない

 

アゲハ:おお...

 

セスル:ウアアア!岩がまた揺れてる!

    うわあ、どうする!二度も潰されたくない、チクショウ!

    あの岩はどうしたんだよ!静かだったのになんで!

 

記録 :我々「ソトン」では、石は死者の家だよ

 

セスル:何?

 

記録 :遥か昔、「ソトン」の人々が定住出来る場所を探していた時代、

    気が衰えていた名も知らぬ古い神に会ったと言う。

    今にも散って風に溶けそうなボロボロの神。

    「ソトン」の人々は優しく、賢かった。

 

    彼らは近くに神源の気をふんだんに取り込んだ山のような岩を見て、

    それが...死者の為の最初の「家」

    急ごしらえではあったが立派だった

    その岩は、

    神を宿す家となったのだから

 

カウリ:天神... !

 

記録 :そう、我々「ソトン」の天神。

    人間に受けた恩を忘れないと誓ったと言われている

 

天神 :「そなたらに平和と安寧を」

 

セスル:なんてこった...

    「ソトン」が神源の真ん中で平和に暮らせる理由があったんだな!

    村に害を及ぼす者は、全てあの天神が退けてきたんだ…!

 

アゲハ:うわっ!

 

セスル:逃げろ!

    うああっ!

    こんちくしょう、天神だとは!

    あの岩が雨和院に帰る通路なのに... !

 

アゲハ:あんなものすごいのが何で村が滅びる時出てこないで今こうする?!

 

カウリ:どんな天神かは知らないが制御方法があるんでしょう

    修羅 奴はそれを見つけたんです。

 

アゲハ:火!

    この村は燃えてなくなった!あの天神は火に弱いんだ!

 

セスル:だったら何してる!

    さっきの図書館だかに行こう!

    うああああ

 

カウリ:先生!行ってあの青い火を持って来てください!

 

アゲハ:何?!お前一人でどうするん…

    わっと、あんなこと事出来るの!

 

カウリ:急いで!

 

アゲハ:ああ、少しの間頑張れ!

 

セスル:.......

 

アゲハ:えっと…火を...どうやって外に持って行く?

    う…うおっ…

 

幽鬼 :……ここは、図書館だよ

    村の子よ、何が必要なの... ?

    知恵を分けてあげる。

 

 


 

<ふぃるる先生コメント>

時鬼を連れてきた甲斐がないとね、カウリファイト!

 

修正日:2023/09/27



コメント: 3
  • #3

    ぴょんきち (土曜日, 27 10月 2018 11:21)

    迫力あるシーンだったり、興味深いエピソードもあって、面白かった!
    治療中のシーンはちょっと衝撃。カルセがあった時はあんなに小さかったのに…。

  • #2

    りんご (月曜日, 01 10月 2018 15:16)

    二度も潰されたくないに地味にウケた セスルさんw
    過去の記憶も思い出しつつアクションもあり大変よきでした

  • #1

    ネク (月曜日, 01 10月 2018 11:50)

    セスルさんが焦りながらも研究者魂を発揮してるところ結構好き。

    あとカウリの首筋とか腕とかがすごいい
    ここは俺に任せて先にいけみたいな死亡フラグなコメントだしてるのに全然フラグたってないところも素晴らしい

    とにかくこの三人が仲良しすぎて好き