火。
この忌々しい熱気、煙
鏡を支えてた神木を燃やし、
我らの山を飲み込んだそれ。
燃え盛る炎。
天の為に飛び込んだあの火の海を覚えている。
天を崩したあの炎を覚えている。
どんなに長い年月を送っても、
その熱さは忘れられず、
数え切れない程の夜を恐怖に震えながら過ごした。
森羅 :そんなに怖いなら、
それを僕らの力で作ってしまおう。
そうすればこれ以上怖くないよ。でしょ?
だからそんなに震えないで…
泣かないで…。
修羅 :この炎は、
我の力であり、
我の恐れだ。
貴様ごときが、到底…!
この炎に耐えうるものか
カウリ:(くそ…)
(防ぐのがやっとか)
(しかもこの熱気…)
(触らなくとも火傷しそうだ。 魂まで燃やす火だ)
(早くて、)
(重い)
(これは、まずい…)
先生…?
アゲハ:おいコラしっかりしないか?!
俺も手伝ってやるからもっと頑張れ!
頭が二つなのに老いた神仙一人殴れないのか‼︎
カウリ:はは…
修羅 :それは頼もしいな。 そう、やれるものならやってみろ
魂心を突く
そう、そんな選択肢しかないだろう
貴様は白魔地での戦いを思い出したのだな
貴様の武具に貫かれて血を流した俺のことを
だがそれはその時の話。俺が貴様を見逃してやった時の話よ。
この火は、俺の魂をくべて燃え上がる火だ。
俺は火そのものなのだ!
魂心を突いたところで火が消えるはずがないだろう!
愚かな時鬼よ! 愚かな子よ!
天神になったとしても我には取るに足らぬ事!
カウリ:くそ!
(魂心を突いてもダメージを受けぬとは、一体どうすれば良い?)
(畜生、)
(天神の力を手に入れたのに、)
(こんなに無力だとは、)
(何が、足りない…!)
長老 :来た
カルセ:……
芭蕉将軍
番人 :永護将軍
ハク :申頭将軍
番人 :嘎呀河将軍!
~~
~~
アゲハ:うっ!
(何なんだろう、この不吉さは)
(何をどうすれば良いかわからず手詰まりだ)
(俺も、あいつも)
(天神の力を手に入れたからって全て上手くいく訳じゃなかった。 くそ、修羅の野郎… !)
修羅 :そういや、貴様は兄者の面白い特技を見た事があるやもしれぬな
カウリ:何?
これは…
修羅 :愚かで、
間抜けな時鬼め
天神の力? 笑わせるな
その魂まですべて焼き尽くしてやる!
修正日:2023/10/01
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