森羅　：うあああそんなに打ち付けちゃダメだ！

　　　　家を余計に壊す！

　　　　うあああ力の加減をして～！

 

アロン：受けましたね、呪術式

 

カウリ：半分だけだがな

 

アロン：半分でもよろしいのでは？

　　　　こんなに大人しいし

 

カウリ：どうやら...

　　　　この呪術式は俺の「生前の力」に縛られたようだ

 

アロン：それはどういう意味でしょう？

 

カウリ：見ろ

　　　　生前の力を解こうとすると、

　　　　呪術式も一緒に薄くなる

　　　　完全に解けばこいつも言うことを聞かなくなる

 

アロン：それなら力を解かなければよろしいのでは？

 

カウリ：お前も気づいただろう

　　　　この力は長く維持できない

　　　　生前の記憶と死後の記憶が…

　　　　衝突し続けている

　　　　気持ちが悪い

 

アロン：やれやれ...我々のボスは軽い訓練が必要みたいですね

 

カウリ：訓練？

 

アロン：これを見て下さい、 ボス。

　　　　これは天寿会の模様が刺繍された上衣でしょう

　　　　私を初めて見た時これを羽織っていましたか？

 

　　　　これは私が生前の記憶と力を維持する訓練の結果です。

　　　　私は使った材料があまり良くありませんでした

　　　　維持する力と記憶もほんの一部でしょう

　　　　しかし、カウリ、

　　　　貴方はとても良い時の糸を持ってます

　　　　訓練さえすればその膨大な力を維持することができるはず

　　　　それは私とは次元が違うレベルの力でしょう

　　　　そうなると貴方はもはや時鬼ではありません

　　　　おそらくそれは、

　　　　天神の領域でしょう

 

カウリ：時鬼の首領なら天神位にはなった方が良いだろう

　　　　その訓練というのは何をするんだ？

 

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カウリ：洞窟か

 

アロン：閉鎖された空間がここだけですから～

　　　　ここでドチェホと共に過ごして下さい～

　　　　力を最大限維持しながら！

　　　　よいしょ～！

　　　　力を維持できなきゃドチェホが襲って来るでしょう

 

カウリ：無理矢理堪えて慣れるのか

　　　　無知な訓練法だな

　　　　お前が見るに俺がこの力に完璧に適応させるまでどの位かかりそうだ？

 

アロン：そうですね、あなた次第です

　　　　アドバイスをするなら、カウリ、事を急がないで

　　　　ゆっくり、完璧に

　　　　その力を自分のものにしてください

　　　　白魔地は簡単な相手ではないですから

 

カウリ：…狩人の動きを見続けてくれ

 

アロン：もちろんです～

　　　　時折報告に来ますから心配いりません、ボス

 

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アゲハ：俺は大丈夫

 

　　　　どうすれば気が狂わないですむか悩んでみたけど狂いそうもないんだ

 

　　　　耐えられそうって事だ

　　　　どうせただ大丈夫って言っても信じないだろ

 

　　　　うーん... おかしな事言うようだけど、何となく...感じるんだ

 

　　　　目を閉じ、心を落ち着かせると、まるで自分がここにいないようで

　　　　ここじゃない他のどこかにいるみたいな

 

　　　　雨和院を抜け出して、

　　　　走ってまた走って、

　　　　逃げて、

　　　　誰かに会って、

　　　　戦って、

　　　　話し合って、悩んで、

　　　　決心して

 

　　　　ただの俺の想像かもしれないが...

 

　　　　カウリ

　　　　あいつがそうしてるような気がするんだ

 

　　　　こんな風にブツブツ一人でおかしな事を言ってるが、俺はまあ狂ってはいない

　　　　耐えながら待てる

　　　　あいつが来るという確信がある

 

　　　　俺が初めて持った確信なんだ

 

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カウリ：俺を信じて待つと言ったので、先生

　　　　貴方が待てると信じています

 

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アゲハ：あいつは必ず来るから

　　　　俺は大丈夫

 

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[そうして]

[1年程を耐えた]

 

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＜ふぃるる先生コメント＞

来週は一年後です！

 

修正日：2023/09/29