蜘蛛の檻5

 カホン:(あれは何だ?龍?)

    (殿下も本来の姿の時あそこまで巨大ではなかったが…)

    (一体あれは…)

    (…蛇!)

    (洞窟職人*だ!)

*洞窟職人:地下にのみ住む巨大ヘビ。

       ヘビが通った長さの洞窟になるので洞窟職人(ドングルジャンイ)と呼ぶ。

 

到来兵:あ...あれは何だ?

 

到来兵:あんなにも巨大な蛇とは…

    うああああ

 

到来兵:う…うう..うあああ…!

 

カホン:あの、小刀みたいなものありますか!刃物なら何でも良い!

 

到来兵:その...こんなものしか...

 

カホン:それでいい!

 

到来兵:それで一体どうするんだ!

 

カホン:6年間、竜の頭に刺さった柿を奪って過ごした

    それが少しでも役に立つかもしれない

 

    (…良し、冷静に)

    (これは...少し大きい殿下だ)

 

到来兵:お、おい!

 

カホン:(尻尾を刺激すれば!)

    (くっ、良し、頭と近くなった!)

    (今!)

 

到来兵:く、く…食われたぞ!

 


 

カホン:くそ...落ち着け

    気を引き締めなければ

    この蛇に毒はないと聞いた

    だが、口の中がこう洞窟のようになってるとは

 

    呼吸!

    開いた!

    こんな、早く閉じるのか

    あれは..

    蛇の頭に打ち込まれていたのと同じ色の宝石。

    貫いて口の上まで突き破ったのか?

    それならあれを抜かないと-

 

ゴンガ:やめておけ

    宝石を取るつもりならやめておけ

    大蛇が統制を失って暴れ狂うぞ

 

カホン:誰…だ! なぜこんな所に人がいるんだ!

 

ゴンガ:あの宝石が変だとを感じたなら見当ついたんじゃないか.

    俺は野渦族の呪術師のゴンガだ

    今この大蛇を使役している

    お前は見るに…到来の守備隊ではないようだが

    なんでこの魔物に乗り込んだ

 

カホン:あの頭の宝石を抜きにきたんだ!

    洞窟職人はただの獣ではない

    こんなに勝手に扱ったら必ず大被害を被るぞ!

 

ゴンガ:ほお、何とも感心

    これが何かよく知ってるようだな。

    到来では封印の山の住民なら知ってそうだが

 

カホン:くっ、

 

ゴンガ:いずれにせよ心配ないな

    野渦は被害を被害を喜んで甘受するつもりだ

    加えて恐れることもない、家も寺もない身の上だ

    こんな霊物の力でも借りなければ、

    野原をさ迷い皆飢え死にする状況だ

 

カホン:うあああああ

 

ゴンガ:その程度の被害が何だと言うのだ

 


 

<ふぃるる先生コメント>

どんどんお腹の中へ〜!

 

修正日:2023/09/06



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